「またブラストの準備か…この養生だけで何日かかるんだ…」
「大量の産廃処理コストが、また利益を圧迫している…」
「FRPのゲルコート層を、これ以上削るわけにはいかない…」

造船所や船舶メンテナンスの現場を管理される皆様にとって、船の塗装剥がし(ケレン)作業は、常に頭を悩ませる大きな課題ではないでしょうか。

環境規制(海洋汚染防止)への対応は年々厳しくなり、粉じんや騒音による作業環境の悪化、そして何より長い作業工数(ドック期間)は、そのままコストと競争力に直結します。

この記事では、船舶メンテナンスの専門家である皆様が抱える、これらの深刻な課題を真正面から取り上げます。

目次

船の塗装剥がし(ケレン)が抱える3つの深刻な課題

船舶の燃費維持や船体保護のために不可欠な塗装剥離(ケレン)作業ですが、長年、造船・修繕業界は「当たり前の課題」として以下の3つの問題に直面してきました。

莫大な産業廃棄物(ブラスト材・廃水)の処理コストと環境規制

最も経営を圧迫する要因が「産業廃棄物」です。

  • サンドブラスト(グリットブラスト)
    研磨材(スチールグリットやガーネット)と、剥がれた塗料カスが混ざり合った膨大な量の産業廃棄物が発生します。
    これらを選別・処理するコストは莫大です。

  • ウォータージェット(超高圧水洗浄)
    研磨材は不要ですが、今度は大量の廃水(塗料カスを含む汚染水)が発生します。
    海洋環境規制(海洋汚染防止法など)を遵守するため、廃水を全量回収し、適切に処理(ろ過・処分)するための設備とコストが大きな負担となります。

母材(FRPゲルコート・鋼材)へのダメージと品質低下

次に深刻なのが「母材へのダメージ」です。

  • FRP船(プレジャーボートなど)
    最も一般的なディスクサンダー(ケレン)による手作業では、作業者の技量によって品質が大きく左右されます。
    積層した船底塗料を剥がす際、誤って基材であるFRP(ゲルコート層)まで削り込んでしまう事故が後を絶ちません。これは船舶の防水性や耐久性に直結する致命的な問題です。

  • 鋼鉄船・アルミ船
    サンドブラストやウォータージェットは強力すぎるため、特にアルミ船や薄い鋼板では「削りすぎ」による母材の痩せや、歪み・変形のリスクが常につきまといます。

粉じん・騒音・養生による工期長期化と作業者負担

最後が「工期」と「作業環境」の問題です。

  • 作業者負担
    サンドブラストの強烈な粉じん、ディスクサンダーの騒音・振動は、作業者の健康を害する重大な問題です。

  • 大規模な養生
    ブラストの研磨材やウォータージェットの水しぶき、サンダーの粉じんが飛散しないよう、ドック全体、あるいは船体を大規模に養生(シートで覆う)する必要があります。

  • 工期の長期化
    この「養生」こそが最大のボトルネックです。
    養生中は、粉じんや水が機関部などに入ることを防ぐため、他のメンテナンス作業(機関整備、電気系統の点検など)を並行して進めることができません
    結果として、ドックヤードの占有期間(トータル工期)が不必要に長期化してしまうのです。
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ジェットブラストのデメリットとは?レーザー/サンドブラストとの3大工法比較

従来工法(ブラスト・ウォータージェット・サンダー)の限界

前述した3つの課題は、それぞれの工法が持つ「特性」に起因しており、避けて通ることができません。

サンドブラスト・ウォータージェットの課題

どちらの工法も、「メディア(研磨材や水)」を高速で対象物に「ぶつける」ことで塗膜を剥離します。

この原理である限り、「ぶつけたメディア」は必ず廃棄物(研磨材+塗料カス、または汚染水)となり、その処理コストから逃れられません。

また、メディアが飛散するため、大規模な養生が必須となり、工期の長期化を招きます。

ディスクサンダー(ケレン)の課題

ディスクサンダーは「削る」工法です。
塗膜と母材(FRP)の境界を人の感覚だけで見極めるのは神業に近く、母材ダメージは構造的に避けられません。

何より、広い船体を人の手で研磨するため、圧倒的に時間がかかります。
この長い作業工数(人件費)と品質の不安定さが最大の課題です。

剥離剤(リムーバー)の課題

剥離剤(リムーバー)は、VOC(揮発性有機化合物)による環境負荷や作業者への健康影響が懸念されます。
また、船舶の船底塗料のように、特殊な機能(防汚機能など)を持ち、強固に積層した塗膜を、剥離剤だけで完全に除去するのは非常に困難であり、現実的な選択肢とは言えませんでした。

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サンドブラストのデメリットとは?代替技術レーザーとの違いを比較

廃棄物・母材ダメージを解決する「レーザークリーナー」

既存の工法が持つ「廃棄物」「母材ダメージ」「工期」という課題。

もし、これら全てを根本的に解決できる「第4の工法」があるとしたら、それは造船・修繕業界にとって革命的な選択肢となるはずです。それが「レーザークリーナー」です。

なぜ塗膜だけを除去し母材(FRP・鋼材)を傷めないのか

レーザークリーナーは、「メディア」をぶつけるのではなく、「光」を照射する技術です。

  1. レーザー光は、サビや塗膜などの異物(除去対象)には瞬時に吸収されます。
  2. 吸収された光エネルギーは熱に変わり、塗膜を瞬時に蒸発・昇華(プラズマ化)させます。
  3. 一方で、母材であるFRPや金属(鋼材・アルミ)の表面は、レーザー光を反射する特性があります。

この「塗膜は吸収するが、母材は反射する」という「しきい値(特性)」の違いを利用するため、レーザーは塗膜だけを狙い撃ちで除去し、母材をほとんど傷つけることがありません。

これは、FRPのゲルコート層を削ってしまうリスクや、鋼材を痩せさせるリスクが原理的に発生しないことを意味します。

廃棄物・粉じん・騒音が「ほぼゼロ」になる原理

レーザークリーナーは、研磨材や水、薬品を一切使用しない「完全なドライプロセス」です。

  • 廃棄物
    ぶつける「メディア」が存在しないため、産業廃棄物となる研磨材や廃水は発生しません。
    発生する廃棄物は、除去した塗膜やサビの粉じんのみとなるため、廃棄物の総量を劇的に削減できます。

  • 粉じん
    除去された塗膜は瞬時に蒸発(ヒューム化)するため、ブラストやサンダーのように大量の粉じんが周囲に激しく飛散することはありません。
    ただし、微細なヒュームは発生するため、屋内や閉鎖的な空間など、作業環境によっては集じん機の併用が必要となります。
    屋外のような開放的な場所では煙が拡散しやすいため影響は限定的ですが、もちろん屋外であっても、より安全でクリーンな作業環境を確保するために、集じん機の併用が推奨されます。

  • 騒音
    ブラストの轟音やグラインダーの甲高い研磨音はありません。
    レーザー発振器や冷却ファンの稼働音はありますが、従来工法と比較するとその騒音レベルは極めて低く、作業中も会話が可能なほど静かな作業環境です。

【参考動画】レーザーによる厚い塗膜の剥離効果

「船体そのもの」の動画ではありませんが、レーザーがどれほどのパワーで、FRPや鋼材を傷つけることなく、厚い塗膜やサビだけを瞬時に除去できるか、その原理と効果をご覧ください。

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レーザークリーニングとは?原理や仕組み、メリットをプロが解説

主要工法 徹底比較(レーザー vs 従来工法)

レーザークリーナーの原理がわかったところで、専門家である皆様が最も知りたい「従来工法との客観的な比較」を行います。

一目でわかる工法別比較表(廃棄物・工期・コスト・母材影響)

比較項目ULT LASER
レーザークリーナー
サンドブラストウォータージェットディスクサンダー
産業廃棄物◎ ほぼゼロ
(ヒュームのみ)
× 甚大
(研磨材+塗料カス)
× 甚大
(汚染水+塗料カス)

(ディスク・粉じん)
母材ダメージ◎ ほぼゼロ
(原理的にほとんど傷めない)
× 大
(削りすぎ・痩せ)
△ 中
(高圧によるダメージ)
× 甚大
(FRPを削る)
作業環境◎ 静音・クリーン× 劣悪
(轟音・粉じん)
× 劣悪
(轟音・水しぶき)
× 劣悪
(騒音・振動)
養生◎ ほぼ不要(※環境により必要な場合あり)× 大規模(必須)× 大規模(必須)△(局所的)
作業効率◎ 速い(※付着物の厚み・種類により変動)
(速いが準備・後処理が大変)

(速いが準備・後処理が大変)
× 遅い(手作業)
ランニングコスト
(電気代+保護レンズのみ)
× 高
(研磨材費+産廃処理費)
× 高
(廃水処理費+産廃処理費)

(ディスク代+人件費)

産業廃棄物コスト・ランニングコストの削減効果

比較表の通り、レーザークリーナーの最大の優位点は「ランニングコスト」にあります。

サンドブラストの研磨材購入費や、ウォータージェットの廃水処理費、そして両者に共通する莫大な産業廃棄物の処理コストが「ほぼゼロ」になります。

初期導入コストは発生しますが、数年単位の「トータルコスト(TCO)」で見た場合、特にランニングコストを大幅に削減できる可能性を秘めています。

養生不要によるトータル工期(ドック期間)短縮

これが経営的に最もインパクトのあるメリットかもしれません。
レーザーは粉じんや廃水がほとんど飛散しないため、大規模な養生が不要です。

これはつまり、「ドック内でレーザーによる塗装剥離作業を行いながら、隣で機関部や電気系統のメンテナンスを並行して進めることができる」ということです。

従来工法では不可能だった「作業の並行化」が実現することで、ドックヤードの占有時間、すなわちトータル工期(ドック期間)の大幅な短縮が期待できます。

【導入実績】国内の造船会社での採用事例

これらのメリットは理論上のものではありません。
既に、国内の造船・船舶修繕の現場で「ULT LASER」は採用され、深刻な課題を解決しています。

課題:グラインダー・カップブラシ作業の効率と作業負荷

こちらの造船会社様では、従来、船体や造船部品の修繕において、主にカップブラシやグラインダーを用いた手作業でサビ取りやケレン作業(塗装剥離)を行っていました。

しかし、これらの工法は作業効率(工数)の問題に加え、粉じんや騒音、振動による作業者への負担も大きく、よりクリーンで効率的な工法を模索されていました。

導入効果:廃棄物ゼロと周辺作業との並行による工期短縮

今回、当社のレーザークリーナー「ULT LASER」のデモンストレーションを実施。
まず、船体(鉄)の錆や汚れに対し、スピード重視のCW2000と、品質重視のPulse300の両方を比較いただきました。

その結果、熱影響の少なさや塗装剥離後の美しい仕上がりから、Pulse300が高い評価を獲得。
さらに、「より高速に処理したい」とのご要望を受け、最終的に上位モデルであるPulse500(空冷式)で施工を実施。

仕上がりとスピードの両面で、お客様のご期待を上回る、非常に高い評価をいただくことができました。

ULTL-P500

除去能力圧倒的!パルス500w仕様

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お客様の声:周辺作業と並行でき、トータル工期を短縮

「何より、母材を傷つける心配なく、誰が作業しても均一で高品質な仕上がりになる点が素晴らしい。粉塵や騒音も大幅に削減され、作業環境が劇的に改善されました。今では、周辺で他の溶接作業などを並行して行えるようになり、トータルでの工期短縮に繋がっています。」

なぜULT LASERが造船・修繕現場で選ばれるのか

数あるレーザークリーナーの中でも、なぜ「ULT LASER」が選ばれているのでしょうか。
それには明確な理由があります。

国内開発・防衛省採用が示す高い信頼性

船舶やドックヤードという過酷な環境(塩害、湿度、振動)で使われる機材には、絶対的な「信頼性」が求められます。

ULT LASERは、純国産の国内自社開発・国内生産にこだわり、日本の厳しい品質基準をクリアしています。
その信頼性は、防衛省にも正式採用され、精密なメンテナンスが求められる現場で活用されている事実が何よりの証拠です。

高出力・軽量設計による圧倒的な作業効率

広い船体を相手にする船舶修繕では「作業効率」が命です。
ULT LASERは、業界最高スペックの高出力レーザーを搭載し、積層した厚い塗膜もスピーディーに剥離します。

同時に、ドック内や狭いバラストタンク内でも取り回しが可能な軽量・コンパクト設計を両立。
現場での使いやすさ(可搬性)を徹底的に追求しています。

実機デモで確認するFRP・鋼材への剥離効果

「本当にウチのFRP船底塗料が剥げるのか?」
「鋼材のこの頑固なサビは取れるのか?」
「実際の作業スピードはどれくらいだ?」

専門家である皆様の当然の疑問は、実際の機械(実機)を見ていただくのが一番です。

私たちは、お客様の実際のワーク(塗装された鋼板やFRP片など)を使ったデモンストレーションを随時受け付けております。

ブラストやサンダーと比較して、どれほどクリーンに、どれほど速く、そして母材をほとんど傷つけずに作業が完了するかを、ぜひご自身の目でお確かめください。

お問い合わせはこちら

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営業時間 : 平日9:00~18:00まで

まとめ

今回は、造船・修繕現場の長年の課題であった「船の塗装剥がし」について、従来工法(ブラスト、ウォータージェット、サンダー)が抱える根本的な課題(廃棄物・母材ダメージ・工期)を深掘りしました。

そして、これらの課題を「研磨材も水も使わない」という全く新しいアプローチで解決する「レーザークリーナー(ULT LASER)」をご紹介しました。

  • 産業廃棄物コスト・環境負荷をほぼゼロに
  • FRPや鋼材など母材へのダメージをほぼゼロに
  • 養生不要で「作業の並行化」を実現し、ドック期間(トータル工期)を短縮

国内大手造船会社様の導入実績が示す通り、レーザークリーナーはもはや未来の技術ではなく、「現場の課題を解決する現実的なソリューション」です。

あなたの現場のコスト削減、環境改善、そして工期短縮を実現する第一歩として、まずは「実機デモ」でその真価をお確かめください。